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IBM ThinkPad X20


X20

ThinkPad235 の使い回しではないです。


一番新しいお話へ

事の始まり
海外出張の多い仕事についていた事がありました。

その当時は、プライベート用に ThinkPad235 と仕事用に Libretto60 を持って 出張に望んでいたんですが、Libretto60 では、CPU パワーと HDD の容量が足りない ので、メールの送受信をするくらいがせいぜいで、海外出張中の出張(ややこしい) の時には役に立ちません。

なら、ThinkPad235 でやれば良いじゃんという話もあるんですが、プライベートの データを持ち歩くには 4G の HDD で十分なんですが、それに +仕事の資料 は、 あまりにもきつすぎます。

専用でパソコンが一台会社から支給されれば全て丸く収まるのですが、 あまり期待出来そうもないので思い切って買ってしまう事にしました。 これなら、直ぐに手に入ります。

最低限でも ThinkPad235 + Libretto60 の働きをしてくれないと困るし、出張中は メインマシンになるので、大きめのノートパソコンを選定する事にします。

ふと、以前、気になっていた COMPAQ の M-300 が良いなぁ〜と思ったんですが、 どうも生産終了品になってしまったらしく、入手が難しそうです。

仕事で使うためには、イーサネット、シリアル、パラレルのポートが必要になります。
プライベートでは、別に必要不可欠なのは無いんですが、PCカードスロットは、 2つ以上あった方が何かと便利です。

上記の条件(という程でもないな)から、あ〜でもない こ〜でもない と考えたあげく、 IBM の ThinkPad i1620 に白羽の矢を立てました。
IBM のWEBページを見ていると、i1620 の姉妹(!?)モデルで X20 というやつが、 目に止まりました。 違いを検討するに、イーサネットが標準で付いている事と、 Pentum3 モデルが用意されているという事が異なります。

i1620 X20
安い(感じがする) 外装が黒い
比較的入手が楽そう イーサネットも標準
  Celeron モデルは HDD が 唯一 10G でちょっと寂しい
  Pentum3 モデルがあって、しかも駆動時間も長そう
  Pentum3 モデルなら、メモリーも標準で 128M になっている

という事(どういう事?)で、見事、X20 の Pentum3 モデルが当選する事になりました。

個人的には Windows2000 モデルの方が面白そうだったのですが、仕事で使う ソフトウェアで 2000 では、動きそうもないソフトウェアがあるので、 Windows98SE の方にする事にします。
WEB で探しまくって、現金で直接購入出来そうなところを探し、さくっと購入。
いやぁ〜モノがあって良かった。

という事で、めでたく X20 が僕の5台目のノートパソコンになったわけです。
(ここのページに載せているノートパソコンと計算が合わないと思ったあなた! 鋭い! 載せてないノートパソコンが一台あるんです。)

... 購入してから気が付いたんですけど、ThinkPad240Z なんていうのもあったん ですね。 こっちの方が良かったかなぁ... なんて思ったりもしたりして。

でも、結果的には選択は間違ってなかったと思っています。


のっけから、動かねぇよぉ
取りあえず、イーサネットで家の LAN に繋いで Windows update を一通り済ませます。

普段使っているソフトウェアを次々とインストール。 各種設定も済ませます。
最近は Jornada548 のおかげ(!?)でコンパクトフラッシュを標準的に使っているので、 コンパクトフラッシュのスロットにコンパクトフラッシュを挿して認識... するけど、 ドライブが出てこないじゃん...

IBM のドライバー一覧を片っ端から見ていくと、ほとんど当たりな症状が FIX されている ドライバがあったので、これを入れるとあっけなく解決。

以下に、アップデートしたモジュールを書いておきます。

エンベッデッド・コントローラー・プログラム・サービス・ディスケット V1.19
オリジナルは V1.15 だったような気がします。
妙に、にぎやかだった CPU ファンが静かになります。

ホット・スワップ・ドライバー Windows 95/98(APM) V1.01
コンパクト フラッシュ が認識はするけど、ドライブが現われないという不具合が 解消されます。

Intel(R) PRO/100 Mini PCI イーサーネットドライバー
DOS/Windows 95/98/NT4/2000/Me V3.5
オリジナルのバージョンでは、不具合がありそうなので入れてみました。
効果の程は判らず。

10/100 EtherJet Mini PCIアダプター(56Kモデム付き)のモデムドライバー
Windows 95/98(VxD)/NT4.0(Xircom MPCI+ Modem 56 WinGlobal
Software for Windows9x(VxD)/NT4.0) V1.87.9
これもオリジナルのバージョンでは、不具合がありそうなので入れてみました。
オリジナルの時との比較をしていないので具体的な効果の程は判らず(←役立たず)。


ThinkPad235 と比較してみよう
比較すると、こんな感じ。

 

明らかにでかいです。 二回りくらいでかい感じ。
厚さ的には、235にはプロテクタを付けているので、その分(1.5mmくらい?) 厚くなるのですが、それでも、235よりは寸法以上に薄く見えます。

あんまり意味は無いですが、ThinkPad235 との比較をしてみます。

項目 ThinkPad X20 ThinkPad 235
CPU Pentium3-600MHz Pentium-266MHz(MMX)
RAM(標準) 128Mbytes 32Mbytes
RAM(最大) 320Mbytes 96Mbytes(160Mも可能)
チップセット 440ZXM, PIIX4M Fire Star PLUS FireLink
ビデオ ATI Rage Mobility M Chips & Technologies 65555
ハードディスク 20.0Gbytes 4.0Gbytes
I/F USB 2ポート 1ポート
I/F 拡張ポート類 ウルトラポート なし
I/F ライン入力 あり なし
I/F ヘッドフォン出力あり あり
I/F マイク入力 あり あり
I/F ディスプレイ出力あり あり
I/F RJ11(モデム) あり なし
I/F RJ45(LAN) あり なし
I/F パラレル なし あり
I/F シリアル なし あり
I/F 赤外線ポート なし あり
I/F PS/2ポート なし あり
PCカードスロット Type II / I×1(CardBus)Type II / I×2 or III×1(CardBus)
Type II / I×1(ZV port)
コンパクトフラッシュType II×1 なし
ディスプレイ 12.1型TFT液晶
(1,024×768ドット, 1,677万色)
9.2インチTFT液晶
(800×600ドット, 262,144色)
寸法 279.4(W)× 226.8(D)× 24.9-30.2(H)mm 235.2(W)× 173.2(D)× 33.7(H) mm
質量 1.60kg 1.25kg
バッテリー使用時間 3時間50分 2時間

意味が無いと書いているのは、大きさが違いすぎるので比較しても... という事です。

X20 はレガシーデバイスの排除を行なっているのが如実に判ります。 普通に使う分には問題無いんですが、仕事で使う場合は、シリアル/パラレルを使うことが 多い(のは技術屋だけか?)と思うので、必ずしも良いとは思われないんですけどねぇ。 特に X20 はビジネスモデルとして売られてますし。


でっかい〜
ノートパソコンといえば、いつも小さいモノばかりな僕にとって比較にならないほど 大きなノートパソコンなんですけど、体が小さなパソコンになっていますので、 普通ならデスクトップ並みのキーピッチも僕にとっては「広すぎる」キーピッチに なります。

普段、会社ではデスクトップを使っていますので、デスクトップであれば問題の無い ピッチなんですが、どうもまだ慣れません。
キーストロークとか、打った感じは悪くありません。 WEB 上の掲示板等では、 ENTERキーを打った時の安っぽい音が嫌だという人が多い様ですが、僕は、 「あぁ〜 ENTER キーを打っている」という感じ(!?)がしてそんなに気になりません。

表示もでっかいですねぇ〜今までの「のぞき込む」様な感じではなく、「見渡す」 様な感じになります。 解像度も 1024x768 あれば、必要十分かな。 気分はすっかり デスクトップという感じ。


気になる...
気になる点 その1
ハードディスクから、たまに「がしゃ」というアクセスに失敗した様な感じの音が出ます。 たぶん正常なんだと思うんですけど、非常に心臓に良くありません。

気になる点 その2
パームレストに当たる部分が、ゴムのような塗装になっているんですが、これが、 手垢(汗?)の後が残りやすく、妙に汚い感じになってしまいます。 手触り自体は良いんですけどねぇ...

気になる点 その3
コンパクトフラッシュスロットがダミーカードだった... 使い難いんですよねぇ。
そのスロットは側面側の斜めカットの部分にあるので妙に奥まっている事もあって、 レバーが押し難く、机に置いた状態ではカードを取り出すことは結構難しいです。
あと、カードスロットの取り出しレバーを押して中にロックさせようと思っても なかなかロックしなかったりします。

気になる点 その4
X20は、LANボードが内蔵されています。 が、自宅では無線LAN を使っているので、 これが使えず、PCカードを使います。
すると、DHCP とかの取得で使われていない内蔵のLANカードが有効になってしまい、 無線LAN側が半分有効な感じになってしまいます。(NetBEUIだけ有効。 TCP/IPは、 中途半端(!?)に動いている感じ)
デバイスのプロパティで内蔵LANを無効にしてしまえば問題無くなるんですが、 それが判るまでちょっと悩みました。
内蔵も一長一短なんですね。 ただ、内蔵のLANポートは無効/有効の変更をしても 再起動無しで使えます。 これは偉いかも。


こりゃえぇ!
こりゃえぇ! その1
20Gのハードディスクって、広大ですねぇ。 ThinkPad235 のハードディスクの残り容量 よりも一桁多く残ります。 でも、「ハードディスク残り容量一定の法則」があるから、 そのうち足りなくなるんだろうなぁ。(やっぱり足りなくなりました... )

こりゃえぇ! その2
PCカードの切り離し(特にLANカード)の切り離しが妙に速いです。 何故だか判らないん だけど。

こりゃえぇ! その3
ハイバネーションが非常に高速です。 128Mをハイバネーションしているとは思えない程 速い。 当然、ThinkPad235 よりも速い感じがします。

こりゃえぇ! その4
バッテリーの持ちが非常に良いです。 普通なら「あぁ... 減っていく... 」という感じで バッテリーが減っていきますが、こいつの場合は「げ、まだこんなに残っている」という感じです。

こりゃえぇ! その5
その4の続きですが、バッテリー駆動で、CPUを低速にしてもそんなに遅くなった感じを受けません。 逆に「ホントに遅くなったのかなぁ」と思ってしまうくらい普通に使えます。
ThinkPad235 の時には明らかに遅くなっていましたし、それでも2時間持たなかったのに、 X20はこんな状態で3時間以上は確実にもっている感じなので、驚異的にも感じます。


使ってみて... (17/Jan/2001)
予定通り出張にも連れ出して使っていますが、使ってくると気になる事もあります。

まず、Fn キーの位置。
一番下の段の一番左にありますが、どうも僕の指はそこが Ctrl だと思うらしく、 Ctrl + ? のショートカットに失敗することがあります。(Fn + ? を押してる)
これが、Ctrl と Fn が逆だったら問題ないと思うんですが、こればっかりは、 変える事もままならないので、手が覚えるのを待つしかない様です。

あと、右側にあるキーが小さくなっているのもちょっと困りもので、たまに : とかを 打ち損なっています。

バッテリー駆動時間は、ノートパソコンを使っていて初めてバッテリーの減りを気にしないで 使えています。 ごく普通に使っていれば、3時間は絶対に使えます。 頼もしい限り。

本体の重さですが、危惧していたよりは重くなく、普通に入力出来る環境が持ち歩けるので あれば、これくらいは許容範囲内ですね。

充電中に使用すると妙な高周波を発します。 それも、CPU 負荷の低いときに。
WEB を見ると、他の人も同じようなので固有の不具合では無いみたいなんですが、 周りが静かだと妙に気になります。


TrackPoint(04/Nov/2002)
約2年くらい黙々と働いてくれた X20 ですが、1つだけおかしいところが出て来ました。

それは、TrackPoint の部分。

といっても、ポインタの部分では無くて、ボタンの部分。 どうも多用する左ボタンのクリック感が ありません。 インターネット上の掲示板とかを見てみると、そこの部分がおかしくなった人も いるみたいです。

確認のために、分解してみます。

分解は、キーボードを留めているネジを4本外すとキーボードが外せます。
で、ボタンは、はめ込み式なので、ドライバー等でこじってやると外れます。
中にはラバー部品が入っています。 クリック感の無い左側のラバー部品はこんな感じに なっていました。



しっかり破れています。 右側のボタンのラバー部品は大丈夫でした。

さて、部品を取り換えるだけで修理が済むことは判りましたが、それだけのために 数週間修理に出すのは、メインパソコンとして使っている身にしては、ちょっと 困ります。
ユーザーサポートに電話をして、症状を告げると

「技術の者に問い合わせますので、しばらくお待ちを。」

との事。 どうやって、修理に出すのは嫌だとごねようかと(ぉぃぉぃ)思案していると、

「お客様の方で分解出来る様なので、ラバー部品だけ郵送にてお送ります。」

と、あっけなく目的達成。
後々、右側の部品も経たって来そうなので、予備も含めて2つ頂けませんか... と 恐る恐る聞いてみると、

「通常は1つですが、予備も含めて4つ用意いたします。」

というありがたいお答えを頂き、部品の到着を待つことになりました。
到着した部品は、部品の色が変わっていて、見た目で判る変更点は内部の形が変わっています。



手ぶれ画像でちょっと判り難いかもしれません。 左が壊れた部品、右が補修で 頂いた部品です。 内部の基盤にタッチするところの形が変わっています。
もしかしたら、部品の全体的に見直しがかかっているのかもしれません。

分解ついでなので、左右両方ともラバー部品を交換しました。 クリック感とかは... 変わらないと思うんですが... たぶん。


HDD換装と Windows XP(30/Jun/2003)
取りあえず何の不足も無く使えてましたが、以前から(というか購入時から)気になって いた事がやっぱり気になり続けています。 それは「HDD の動作音がうるさい」。

自宅で使っていると、HDD の動作音が部屋に響き渡っている感じです。 うるさいなぁ... と思いながらも使い続けていましたが、自宅サーバーの HDD が クラッシュした際に流体軸受けの HDD に交換し、これが物凄く静かだったので、 ますます動作音が気になり始めました。

当初、海外出張に連れ回したこのパソコンも出張が無くなってから、自宅で デスクトップ代わりで使用される様になり、仕事では使わなくなったので、 必ずしも Windows98 系 OS である必要も無くなりました。

HDD もそろそろ一杯になってきたし(20G で十分とか書いていたのは誰?)、 OS 的に安定している Windows2000 系 OS を使いたい... という事で、 一気に HDD と OS を入れ替える事にしました。
OS は、今更 Windows2000 を入れるのもなんなので、Windows XP を入れる事にします。

今回のアップデートに合わせて、ウルトラベース X2 も購入しました。 これで、CD-ROM からのブートでインストールが可能になりましたから、 インストール作業自体は非常に簡単に出来した。

インストール後には不明なデバイスが1個出ますが、それも IBM サイトにある XP 用のドライバを片っ端からインストールしていくと消えます。 (IBM のサイトにも説明がありますが、パワーマネージメントが不明なデバイスに なるらしいです。)

HDD が変わって読み込みのデータ転送速度が約2倍になり、メモリも 192M から、 320M にした事もあってか、Windows98SE と変わらない感じで使えています。

新しい HDD は、日立/IBM の 80G のにしたのですが、同じシリーズの 40G に比べると、 若干、動作音が大きい感じです。 ただ、これが個体差(40G を積んでいるのは、 ThinkPad235 と ThinkPad570)なのか、筐体差なのかは判りません。
しかし、音が大きいといってもそれは比較しての差なので、以前の 20G に比べれば 「無音」と言って良いくらい静かです。
HDD が静かになりすぎて、それまで気にならなかった CPU ファンからの 「チキチキ音」が気になるようになってしまいました。

また、ウルトラベース X2 と一緒にセカンド HDD アダプタも一緒に買いました。
これがあれば、以前使っていた 20G の HDD もそのまま使用する事が出来ますので、 データの移動も楽チンでした。
ただ、セカンド HDD として常用するには、あの動作音のうるささが気になりますが...

なにはともあれ、これでまた当分メインマシンとして使用出来そうです。


デスクトップ化(24/Dec/2003)
だましだまし使っていたデスクトップがどうも動作不安定になってしまったので、 デスクトップを使わない様にしたんですが、そうなると、デスクトップで使っていた 19インチディスプレイとキーボードが使われなくなります。 こりゃ、もったいない。

X20 は、本来、その当時多かった海外出張時のメインマシンとして購入しましたが、 出張が無くなった今となっては、持ち歩くにはちょっと大きいので、デスクトップ代わりに 「こたつトップ」で使う事が多くなっています。 そこで、思い切ってデスクトップとして 使う事にしました。
本当ならウルトラベースを使ってデスクトップ化したいんですけど(CD-ROM ドライブが 付いているんで)、キーボードが接続出来ないので涙を飲んで、ポートリプケータを 使ってデスクトップ化する事にします。

ポートリプケータには電源スイッチも付いているので、ディスプレイ部を閉じたままでも 使う事が出来ます。 また、ノートパソコンなのでスタンバイ/レジュームで使う事が 基本となり、使い勝手も良くなりました。 動作音も全然静かで良い感じです。

でも、良い事ばかりではなくて、グラフィクスが貧弱なので本来なら 1600x1200 で使いたい ところですが、その解像度ではリフレッシュレートが高く取れずに表示が ちらついて しまうので、解像度を少し落として 1280x1024 で使う事にしました。 この解像度だと、4:3 でないのでモニタの縦横比と合わず 表示エリアの両側が空いて もったいない感じもしますけど、ちらつくよりはマシです。

ウルトラベースが使えないので、CD-ROM は外付けになってしまいますが、DVD-R/W ドライブが上手い具合にキーボード横に置けたので、逆にベースに入っているよりも 使い易くなりました。 ゲームとかしないし、使用するのも、WEB ページ制作とか、 CPU パワーをそれ程必要としないモノばかりなので、今のところ十分満足しています。


 
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