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バイクについて


FZR400RR

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事の始まり
普通の人と同じく(!?)興味を持ちだしたのは、高校に入学してから でした。その頃に僕の心を射止めたバイクが HONDA CBR400F でした。 その頃のバイクとは違う角形ヘッドライトの下にオイルクーラーがある レイアウトはなかなかかっこよく、それ以降出てくる400ccバイク よりも馬力が少ないにも関わらずかなりの人気を博していました (その頃バイクに興味のある人なら判るでしょう。)。

「乗ってみたいなぁ... 」

そう思いましたが、その当時の僕には免許を取る金も無く、親にも思 いっきり反対されていた僕にとっては、かなわないモノでした。

原付免許取得
で、月日は流れ高校3年になりました。高校3年の時の友達はいろ んな意味で刺激を与えてくれる人ばかりでした。その友達の中で原付免許 を取る人が居て一緒に取ろうという話になって(と思う)、親には内緒で 住民票を取り、原付試験用問題集を買って勉強し、その友達と一緒に 府中運転試験場へ行くが為に、京王線 多磨霊園駅へ行く。

多摩霊園駅の近くには代書屋があり、よく判らなかった僕らはそこの うちの一軒に入ったのですが、

「あ、原付は午前中で終わりなのよ。」
「げ!」

下調べが足りなかった僕らでした。

次の日に改めて朝早く出向き、滞り無く試験を受け、滞り無く試験に 合格した二人ですが、隣の二人連れの人が1人が受かって1人が落ちて いる図を見て

「二人とも受かって良かったよね。」

と話し合ってしまいました。後日、その話をすると、周りからは、

「試験は1人で行くものだ。」

と言われたのを覚えています。

これで、晴れて原付は乗れるようになりました。

親にばれる(ばらす)
さて、親に何時までも内緒にしていたのでは、原付を買うどころか、 原付を借りて乗り回すこともままなりません。ということで、思い切って ばらしてみました。

母親に泣かれたのは、今のところ、この件だけらしいです。

後日、この話になって母親が

「暴走族になるのかと思った。」

との証言をいただきました。一般の人のバイクに対する印象は、 こんな感じなのでしょうか。

スクーター借用時代
晴れてスクーターには乗れるようになった僕ですが、 当然スクーターを買えるほどの資金力はありません。
という事で人の良い友達(中学からの友達)から使っていない時に 借りて乗り回していました。 その時借りたのは、スポーツイメージの強かった YAMAHA Champ です。
結局高校3年は借り物スクーターで暮らしました。

スクーター購入
何度かの家族会議の後、スクーターを購入... してもらえることになりました。(←弱い)

購入する機種は... 当然(!?)、何度も乗せていただいた Champ です。 この Champ は、初代の Champ に比べて馬力の上がったモノで、 その時の流行だったプーリーを変えたりして60km/hを越える 速度を得ることに執念しましたが、どうも外れなバイクだったのか、 それとも乗っている人間が重かったのか、あまりスピードが、 上がらなかったと記憶しています。

プーリーを自分で付けようとして手に大けがをしたのも良い(!?)思い出に なってます。今でもその傷が残っています。

この Champ は、浪人時代の貴重な足として方々へ連れていって もらいました。

Champです。
Champ

中型免許取得
やはり、50ccでは物足りない... しかし親が許してくれて くれない... のジレンマに悩む僕でしたが、

「二十歳になったらバイクの免許を取っても良い。」

というお許しを得ることが出来ました。
二十歳の冬に中型免許取得。教習開始から10日間で中型免許を取得 した僕でした。この時ほど普通自動車免許の有り難さを感じたことは ございません。
直ぐにバイク購入へと動き始めました。

初の中型バイク
購入の計画は立てましたが、しかし、資金が無い。 親からの借金で購入できる事にはなったんですが、あまり多額の借金は 出来ません。安い中型バイク... 選んだのが YAMAHA RZ250R です。

俗に4型と呼ばれているRZの最終型で、唯一17インチタイヤを 装着し(それまでは18インチ)、FZR250とかで使われた パーツを譲り受けて出来たかなりコストパフォーマンスの高い バイクでした。

このバイクは、れっきとした2ストバイク(!?)で、今のような低回転 からトルクのあるような偽物2スト(!?)とは違い、6000回転以下は トルクが細くて使いモノにならないといういかにも2ストらしい バイクでした。

タコメーターも、6000回転から、それまで1000回転毎に目盛りが 刻んであるところが500回転毎に目盛りが振られる様になり、 いかにもここからパワーが出るんだぞぉ〜というのが判る様になって ました。

RZ250R 4型です。
RZ250R4

もっとパワーを!
やはり中型免許を取ったからには400ccのバイクに乗りたい。 そう思っていた頃、一つのニュースが飛び込んできました。

「馬力規制強化」

ただでさえ、400ccで59馬力に押さえられているのが、53馬力 に押さえられて、しかも掛け値無しの馬力らしい。

掛け値無しというのは、聞いた話ですけど、それまでの59馬力は、 公称で、誤差10%までは許されていたそうです。59馬力の10%と いうと6馬力くらい。つまり、65馬力出ていたとしても、59馬力 として認められていたそうなんです。その頃は馬力戦争まっさかりです から、少しでも馬力を上げたいのが通りです。つまり、どのメーカーも 65馬力くらい出していたようなんです。

それが、掛け値無しの53馬力では、12馬力のダウン。 ちょっと辛すぎます。これは、今のうちに買わなくては。

ちょうど社会人にもなった事だし、買ってしまおうと考えました。 ちょうど、その頃はレーサーレプリカ全盛時代、レーサーレプリカしか 買える400ccはありません。しかも僕は YAMAHA のバイクにしか 乗らないというポリシー(!?)があります。

自ずと導き出される答えは一つ。FZR400RR を購入しました。

FZR400RR
レーサーレプリカの中にあって、割合に落ち着いたカラーを身に まとった FZR400RR は、その地味さ故に人気はありませんでしたが、 中身は、その当時のワークスレーサー YZF400 とほぼ同じ。 RC SUGO から出ていたレーサーキットを見ても、イグナイターと排気管の 交換キットは出ていましたが、それ以外の部品に関しては、 何も出ていませんでした。つまり、カムシャフトとかは、そのままでも 十分レースに出られるポテンシャルを秘めているという事で、 いかにレーサーに近いかが判るかと思います。

事実、レースでも上位を FZR400RR が占めていた事もあります。

して、そのレーサーレプリカに初めて乗った僕は困惑しました。

「曲がらない... 」

リーンウイズでは、全然曲がらないのです。逆に起きようとする事すら あり、なんでこんなに曲がらないんだろう?と思いながら乗ってました。 行きつけのバイク屋主宰のツーリングでその事を話すと、 バイク屋の親父が一言、言いました。

「少しで良いから、ケツを落としてみ。」

言われるがままに少しだけケツをずらして(いわゆるハングオン) みました。驚きです。それまでガンとして曲がらなかったバイクが 面白いように曲がり始めました。不思議なものですねぇ。 ほんの2〜3cmケツをずらしただけで面白いように曲がってくれます。 多分、ケツをずらした事による体重移動が効いているんだと思いますけど これ以来、それなりに楽に乗ることが出来るようになりました。

こうして、楽しく乗ってはいたんですが、ある思いがよぎるように なりました。

「2ストに乗りたい。」

2スト再び
その頃の僕は、RZ250R と FZR400RR の借金を返し終わり、かなり 楽な生活になってました。

しかも、通勤にバイクで行くようになり、年に1万キロ以上走るように なってしまいました(通勤で片道35kmある)。

これでは、ただでさえレーサーレプリカで寿命が短い FZR400RR が、 直ぐにぼろぼろになってしまいます。

「ボーナス1回分の中古バイクを買おう。」

そう思った僕は、ターゲットを決めました。TDR250 と R1-Z です。 どちらも同じ TZR250 のエンジンを載せていましたが、性格はかなり 違います。個人的には、TDR250 の方が乗ってみたかったんですけど 売れた数が少ない上に、オーナーになるとなかなか手放さないバイク らしく、あまり程度の良い中古車は出ませんでした。

R1-Z にしても同じで、 R1-Z は、その当時 1型、2型とありました が圧倒的に2型の方が良く、それを狙っていたのですが、これは、 それなりに人気があり、良い中古車に巡り会いませんでした。

そんなある日、中古バイク雑誌を見ていると近所のバイク屋で、 程度の良い R1-Z が2台売りに出ていました。金額的に高い方が、 程度も良さそうだったのですが、いかんせん1ヶ月前に出た雑誌なので 売れているかもしれません。それでも取りあえず行ってみる(電話は 嫌いなのでかけない)と、なんとまだ残っているでは ありませんか!

早速、試乗させてもらうと、もう買うしかありません。

こうして年も終わりになる頃に契約し、年始早々、僕の手元に R1-Z が 来たのでした。

R1―Z
R1―Zは写真に残してないので、画像としてお見せできません。
ガンメタリックの2型だったことだけは、記しておきましょう。

久しぶりの2ストはやっぱり、軽くてパワーバンドにのった時の あの「感じ」は、やっぱり良いものです。RZ250R に比べると、 下のトルクもあるんですけど、やっぱり2ストです。

前のオーナーがあまり回さずに乗っていたらしく、バイク屋から 引き取った帰り道でエンジンが暖まった頃に思いっきり回してみたら 煙幕が... 家に帰ってみるとチャンバーからオイルが噴き出した ように出ていました。

黄金時代
通勤には、R1-Z に乗り、遊びには FZR400RR に乗るという、 まさにバイク三昧の生活を送っていた僕は、更に贅沢なことを考えたり しました。

「お使いバイクが欲しい。」

手頃なスクーターが無いかなぁ... と思っていたところ、友達から Champ80 を手放すという話を聞きました。以前から手放すんだったら、 僕に売ってくれと言っていたので、交渉はすんなりまとまり、Champ80 が、仲間入りしました。

Champ80は写真に残してないので、画像としてお見せできません。
黒色だったことだけは、記しておきましょう。

最近乗っていないという友達の話通りに、あまり調子の良い状態では 無かったので、思いっきり走らせてみれば良いんじゃないかと会社まで 走らせてみたりしましたが、バイクよりも人間の方が耐えられなかった ようです。

という事で、400cc/250cc/80ccの3台を所有する 黄金時代が始まったのです(大げさ)。しかし、この黄金時代も長くは 続きませんでした。ある出来事により、縮小を余儀なくされたのです。

没落への道(←バカ)
その出来事とは、実家の建て替えでした。 建て替える間、マンションの一室を間借りしたのですが、 マンションですので到底バイク3台を置くスペースはありません。

1台が置ける程度です。

困った。あと2台はどうしよう?

FZR400RR と R1-Z は、会社に1台置いて変わりばんこに乗ることによって 何とかしのげます。残るは、Champ80。結局、どうにもならなかったので 友人に格安にて譲りました。惜しいことをした...

更に没落(←もはや処置無し)
さて、R1-Z と FZR400RR の2台に戻って、それでも楽しい生活を 送っていた僕に悲劇が訪れました。

会社へ向かう途中の中央高速道路上、石川PAの手前を時速1?0Km/hで 走行中、突如、エンジンが焼き付きました。

「ひぇ〜」

後日、その道を走るとその付近に黒々とブラックマーク(タイヤがロック して擦れた跡)が10〜20mに渡って描かれていました。 よく転倒しなかったなぁと、今でも思ってます。

後日、バイク屋で修理の見積もりを聞くと... 15万円。

その当時、結婚を控えていた僕にとって15万円は、貯金をいうモノを 知らなかった代償として急遽貯めていた貯金から出すにはかなり痛い 出費でした。しかも、結婚してからはバイク通勤は止めることにしており マンション住まいになるのでバイクを2台置けるスペースもそうは ありません。

「仕方がない、あきらめよう。」

そのまま R1-Z は廃車になってしまいました。

結婚して、バイクが... 2台
FZR400RRのみになってしまった僕ですが、結婚したら、 バイクが2台になりました。そう、にょ〜ぼがJOG90を持っていたの です。えらい!
でも、このJOG90は、ほとんど乗っていない(3〜4年で300km) ので、えらく調子が悪く、40〜60km/hの間が全然加速しません。 50ccスクーターよりも悪い。
たぶん、キャブレターだろうということで、キャブレターの清掃をして もらうと、別物の様な加速。もっと早くやっておけば良かった。

体力の限界?
結婚して電車通勤になり、休みくらいしか乗らなくなってしまった FZR400RR。 しかも、冬時期はほとんど乗りませんでした。
春になって暖かくなったので、箱根まで遊びに行くかなぁ... と思い、 第三京浜から横浜新道を通り、西湘バイパスへ。
しかし... クラッチが握れなくなってきた。
普通のバイクよりもレーサーレプリカということもあって重めのクラッチ なんですけど、まさか握れなくなるとは。
箱根まで行くのをあきらめて、東名高速を使って帰ってきてしまった弱い ヤツとなってしまった僕でありました。
ただいま、握力増強訓練(!?)中です。

FZR400Rのお気に入り
レーサーレプリカにしては、かなり面白い作りになっています。

FZR
メーター回りは、ごく普通のレーサーレプリカです。
左にスピード、真ん中にタコ、右に水温計。
普通じゃないのが、ハンドルのスイッチ。 妙にカラフルです。
ヤマハの他車には使われていない(250には使われたいたっけなぁ?) と思いましたから、変なところに贅沢してます。

FZR
リザーブスイッチです。 コックではなくて、スイッチです。
ガソリンタンクよりもキャブレターの方が上にあるので電磁ポンプで、 ガソリンをキャブレターまで押し上げています。 リザーブもタンク内に フロートがあってその位置でリザーブを検出して擬似的に作り出しています。
つまりこのフロートが壊れるとリザーブが無くなる... そう、これで一回突然の ガソリン切れを経験しています。

電磁ポンプと、排気デバイスのEXUPがあるので、イグニッションをオンに すると、電磁ポンプの「ぐぅ... 」という音とEXUPの「じぃ... 」という 音がして、結構にぎやか(!?)ですね。
ヤマハの2ストもYPVSが付いているので「じぃ... 」という音がするんで たまに人のバイクとかに乗るとイグニッションをオンしても無音なんで寂しい です。

嗚呼(28/04/1999)
今年の5月に FZR400RR の車検だったんですけど、色々考えた結果、 車検を通さないでそのまま捨てることにしました。
さすがに10年選手で走行距離も5万km近いと値が付くはずもなく、 金を取られないだけでも良いかなという程度でした。

ホントは手放したくないんですけど、最近全然乗ってない(というか、 乗る暇がない)し、またもや引っ越すという噂もあるので、バイクが 置けるところを探すのは車の駐車場が近くにあるというだけでも 選択範囲が狭まるのに余計困難になってしまいます。 (事実、二回の引っ越しも条件が厳しくて大変でした。)

あと、情けない事にレーサーレプリカであるが為にクラッチが結構重く、 1時間も走っていると左手がいうことを利かなくなってきてしまい (=歳だな)走っていても楽しくなくなってしまうのです。
もし、引っ越し先でバイクの置くスペースがありそうだったら、 250ccのバイクを中古で買おうと思っています。

バイクに乗り始めて初めての事なんですけど、こうやってバイクから 離れていくんだなぁ... と思ってしまったりします。

さみしいですねぇ... やっぱり。

 
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