祖父の遺品

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別項にもありますが、もう2つ、祖父の遺品が僕のところにやってきました。 今度は時計です。

1つは、祖父の自宅で遺品整理をしていた両親が「おまえ、懐中時計を使っていたから... 」という事で懐中時計を譲り受けました。
見た瞬間に判る鉄道時計、モデル名的には19セイコーという時計です。 鉄道時計らしく、時間合わせのために竜頭を引くと秒針は直ぐには止まらず12時の位置になると止まります。 これで秒合わせが簡単に出来る優れモノ。 購入年代はwebで調べるに青焼針なので、昭和30年代の製品らしい。

もう1つは、オヤジがオヤジ(つまり僕から見た祖父)から譲り受けた腕時計。 数ヶ月前に実家に遊びに行った際に腕時計の話しになり、「じいさんが使っていた時計があるぞ」という事で見せてくれたのがそれ。 「今は使ってないからやるよ」と譲り受けたその腕時計、文字盤にしっかり書いてあります「KING SEIKO」。 高級品じゃんか... 高級品なんですが、文字盤が文字ハゲ+カビているかわいそうな状態。
譲り受けた腕時計、webで調べてみるとKING SEIKOの初代モデルの様です。

2品とも、長くメンテナンスしていない状態なので、オーバーホールをする事にしました。 2品ともセイコーなので、問い合わせをしてみる... 案の定、修理は受け付けられないらしい。 さて、どうしたものか。 セイコーからは、「特定の業者をお薦めするわけではありませんが... 」と断り書きがありながら、ある修理店の名が。 検索すると、どうもセイコーの部品を独自で持っている店らしい。 ここかな... しかし、ちょっと遠いし、評判もイマイチ判らない... 他に無いかな... とwebをさまよう。 要は評判の良い修理店を見つけたいんですけど、これがなかなか難しい。 昔ながらの時計修理店はwebに出ていない事が多く、その情報も少ないんですね。

webをさまよい続けると、高円寺に元セイコー社員の方がやっている修理店を発見。 なんとなく良さげな感じだったので、ここに預ける事にしました。 高円寺駅からちょっと歩いた住宅街の中にその店はあります。 店というか、自宅で営業しているところで、看板もあるんですが、駅から来た方向からは裏側にあって、最初は通り過ぎてしまい、おかしいと戻ろうとして発見! ... という感じでした。

2つの時計を見てもらうと、19セイコーはなんと全くオーバーホールをした形跡が無いとのこと。 KING SEIKOは修理跡があるらしいのですが、「バネ位置がおかしい」との事。
KING SEIKOは先の通り文字盤がカビていましたので、再塗装(リダン)もお願いしました。

約1ヶ月ほどの期間で修理完了。 19セイコーは純然たるオーバーホールなので見た目は変わらず。
KING SEIKOの方はリダンしたので...

DSC05750.JPGこの通り、KINGの文字も消えかけていたカビ文字盤が新品同様に。 修理前と比較出来ればその差歴然なんですが、修理前の状態を記録するのを忘れました...
バンドはオヤジはメタルのを使っていましたが、僕のイメージ的には革。 祖父のイメージ(というか祖父のメガネ)の黒に交換してみました。 渋くて良い感じ。

KING SEIKOは現行モデルではありませんが、Grand Seikoの現行モデルと見比べると、長短針の意匠が受け継がれている感じがします。