ファイラー

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ここでいう「ファイラー」とは、ファイル等の操作を行うアプリのことで、Windowsでいうエクスプローラに当たります。

僕が初めてファイラーというのを使ったのは、多分MS-DOS上のエコロジーⅡだと思います。 MS-DOSはコマンド ライン ベースのOSなので単体では今のOSの様なグラフィカルなインターフェースを持ったモノは無く、ファイルを扱おうとするとコマンドを手入力する必要がありました。 エコロジーⅡはそれをグラフィカルなインターフェースで処理出来る市販アプリで、多分MS-DOSを使った人なら誰でも使ったことがあるツールではないかと思います。

その後にフリーソフトとしてFDやFILMTNというアプリが登場し、僕もこれらのツールを使っていました。 アプリとしては両者共に申し分ないんですけど、根がソフト系な自分は、

「作ってみたい」

と思う様になりました。 その当時、会社で一太郎/花子というアプリを使っていたんですが、そのファイルにコメントが付けられる様になっていました。 そのコメントを見ながらのファイル操作、コメントの修正も出来るようになると便利だなというのがきっかけでDOSのファイラー アプリを作成しました。 VRAMに直接描画するのが判らなくて苦労した記憶があります。 当初はNEC PC-98シリーズ向けに作成し、PC/AT互換機が一般的になってからは そちらに移植して長らく使っていました。 当時使っていたHP200LXでも使える様にしていたのもあってか、パソコン雑誌で紹介して頂いたのは良い思い出です。

世のOSがDOSからWindowsになり自分の使っている環境もWindowsへ移行していきます。 前述のDOSなファイラーでは8.3なファイル名しか対応出来ず、いわゆるロングファイルネームに対応すると画面構成や内部処理を大幅に変えないと出来ません。 となるとWindowsアプリでも作りたくなるんですけど、その当時の自分はWindowsの窓の開き方が全く判らず、それに追い打ちをかけるようにMFC(Microsoft Foundation Class)も全く理解出来なかったことから、すっかり やる気がゼロになり暫くはFileVisor等のシェアウェアを使っていました。

それでも「やっぱり作りたいな」という思いはずっとあったわけですが、とあるWEBページがそのきっかけになりました。

猫でもわかるプログラミング

です。 ここではWindows SDKを使った基礎的な構成を説明しており、このページでやっとWindowsアプリを作れる様になりました。 このWEBページに出会わなかったら、絶対に出来てなかったです。
このWEBページ等を参照にしてWindows上で動くファイラーを作成しました。 この時点ではDOS版にあった一太郎/花子自体を使わなくなっていたので、純粋にファイラーとしてのアプリでした。 Windowsの派生としてWindows CE/Pocket PCなんていう スマホのご先祖様みたいなOSもあり、それ向けにも移植して長らく使っていました。 このアプリはDOS版よりも長く使っていて...というか、1年程前まで現役で使ってました。 多分20年近く使っていたんだと思います。

最近は仕事で簡単なWindowsアプリを作ることが多く、最初はC++、C#でも作る様になりました。 初期の頃の様に窓が開けずに苦労することも無く、テンプレートをコンパイルするだけで窓が開きます。 世の中便利になりました。
しかも難解だったMFCに比べ、.NET Frameworkは理解しやすく(こちらの理解度/練度が上がっただけかもしれませんが)google先生が有能なこともあって判らないことは、ほぼ全て教えて頂けます。

前述の通り自作Windows版ファイラーはSDKを使ったアプリで、Windowsメッセージ系を直接制御するので高速に動作しメモリ使用量も少なかったんですけど、なんせ可読性が悪い。 しかも若い頃に勢いよく作り上げたところもあり、見返すと何をやっているのかサッパリ判らないところも多々出てきました。
また色々と不具合があるのも判ってはいるんですけど、前述の様に修正する気も起きなくなっているのも事実でしたので、一発奮起、C#で作り直しをすることにしました。
使いたい大部分の機能は.NET Frameworkで対応しており、以前は色々面倒な処理を実装していたのが1行で済むという進化を感じつつ思った以上のスピードで作成出来ました。 一部の対応していない部分に関しては「あぁそういえば、こんな処理を前のアプリでも実装したなぁ。」という感じの実装もして、まぁ一応の機能は実装して使えるところまで来ています。

アプリの起動とかメモリ使用量とかはイマイチですが、自分で作ったアプリなのに修正出来ないという以前のアプリからは、好きな時に好きなだけ更新出来る様になりました。

さて、これは何年使うのかな...最後かな。